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AudioScoreは、今では旧世代の製品になっています。録音を聴いて音符に書き起こすソフトの先駆けの一つで、Sibeliusと組み合わせると便利でした。ただ、2020年ごろから本格的な更新がなく、Apple Silicon向けのネイティブ版もありません。複数の音が同時に鳴る録音では、採譜結果を手作業で大幅に直す必要があります。その間に、ほかの採譜ツールは大きく進歩しました。
今もAudioScoreで採譜はできます。Ultimate版は複数の音が同時に鳴る録音に対応し、Sibeliusに付属するLite版は単音のメロディーに対応します。書き出し形式はSibelius、MusicXML、MIDIです。Sibeliusへの受け渡しは、多くの代替ツールよりスムーズです。有料の買い切りライセンスで販売されています。普段からSibeliusで作業していて、手間をできるだけ減らしたいなら、この連携には価値があります。ただ、採譜の精度と対応環境は、ほかのツールに追いついていません。
AudioScoreから乗り換える理由
- パソコンへのインストールが必要です。ダウンロードしてライセンスを設定し、その1台で使います。Apple Silicon向けのネイティブ版もありません。
- 実質的に保守が止まっています。何年も本格的な更新がなく、ほかのツールが急速に進歩する間も、採譜エンジンの改善がありません。
- 複数の音が重なる録音では、精度が安定しません。音が密に重なるほど採譜結果が粗くなり、大幅な編集が必要です。
- Sibeliusを中心に作られています。Sibeliusを持っているなら便利ですが、MuseScoreやDoricoを使っている場合や、まだ楽譜作成ソフトを選んでいない場合には、魅力が薄れます。
今の採譜ツールでできること
AudioScoreがよく使われていたころからの大きな変化は、ブラウザで採譜できるようになり、モデルの性能も上がったことです。録音から楽譜を作るために、ソフトをインストールする必要はなくなりました。
Songscriptionはウェブアプリです。ブラウザで開き、MP3、WAV、M4A、MP4、MIDIをアップロードすると、AIが採譜します。YouTube、Instagram、TikTokのリンクを貼り付けたり、マイクで録音したりする方法もあります。ピアノの採譜を得意とし、ギター、ベース、バイオリン、フルート、トランペット、サックス、ドラムにも対応しています。ボーカルの採譜は試験段階です。
複数の楽器が入った録音から、一つの楽器を採譜できます。Multi-Instrumentでは、バンドやアンサンブル全体を一度に採譜します。弦楽器、金管楽器、木管楽器も対象です。コードも検出します。1回のアップロードから、PDF、MIDI、MusicXML、Guitar Proで書き出せます。無料枠には、30秒のクリップの採譜とトライアルが含まれます。主な用途がSibeliusへの受け渡しなら、AudioScoreがなくてもMusicXMLの書き出しで対応できます。
サブスクリプションではなく買い切りで、オフラインでも使えるデスクトップアプリを探しているなら、AnthemScoreも候補です。特にピアノや、歌のない演奏の採譜を得意としています。Klangioには楽器ごとに分かれたウェブツールのほか、DAWプラグインとAPIがあります。ScoreCloudはデスクトップアプリで、録音ファイルのアップロードよりも、単音の演奏をその場で入力する使い方が中心です。
AudioScoreとSongscriptionの比較
| AudioScore | Songscription | |
|---|---|---|
| 対応環境 | パソコンにインストール。Apple Silicon向けのネイティブ版なし | ウェブブラウザ |
| 更新状況 | 2020年ごろから本格的な更新なし | 継続的に開発中 |
| 対応する楽器・音 | Liteは単音、Ultimateは複数の音が重なる録音に対応 | ピアノのほか、複数の楽器に対応 |
| 入力 | オーディオファイル、マイク | ファイル、リンク、マイク |
| 書き出し | Sibelius、MusicXML、MIDI | PDF、MIDI、MusicXML、Guitar Pro |
Sibeliusに渡す作業の流れはそのまま
Sibeliusへの書き出しだけを目的にAudioScoreを使っていたなら、乗り換え後も同じように作業できます。受け渡しに使うのはMusicXMLです。Songscriptionで録音を採譜し、MusicXMLで書き出して、そのファイルをSibelius、MuseScore、Doricoで開きます。詳しい手順は、MuseScore、Sibelius、FinaleでMusicXMLを開く方法にまとめています。MIDIが音のデータだけを渡すのに対し、MusicXMLは楽譜全体をソフト間で受け渡します。形式ごとの違いは、MusicXMLとMIDIの比較で説明しています。
ほかの候補も含めて今の採譜ツールを比較するなら、2026年版 おすすめの採譜ソフトを参照してください。手元の録音で試すときは、音声から楽譜を作るページで採譜を始め、AudioScoreの結果と比べてみてください。
よくある質問
AudioScoreとは何ですか?
AudioScoreは、Neuratronが開発した、録音から楽譜を作るデスクトップソフトです。SibeliusやAvidの製品とつながりがあり、WindowsとMacで動きますが、Apple Silicon向けのネイティブ版はありません。Ultimate版は複数の音が同時に鳴る録音に対応し、Sibeliusに付属するLite版は単音のメロディーだけに対応します。採譜した結果はSibelius、MusicXML、MIDIで書き出せます。ただ、2020年ごろから本格的な更新がなく、複数の音が重なる録音の採譜結果には大幅な修正が必要です。
今もAudioScoreを使う価値はありますか?
Sibeliusを中心に使っていて、採譜結果を手間なく渡したいなら、今もその役割は果たします。ただ、実質的に保守が止まっており、Apple Silicon向けのネイティブ版もありません。複数の音が重なる録音では、採譜結果を大きく直す必要もあります。今のブラウザ型AI採譜ツールは、精度と使いやすさでAudioScoreを上回っています。多くの人には、まずSongscriptionのようなブラウザで使えるツールが候補になります。
AudioScoreの更新が止まってから、AI採譜の精度はどう変わりましたか?
AudioScoreが最後に本格的に更新されたのは2020年ごろです。その後、主要なAI採譜ツールは、より大きなデータセットで学習を重ねてきました。複数の音が重なる録音でのピッチ検出が改善され、対応する楽器も増えています。特にブラウザ型のツールでは、中心だったピアノに加えて、ギター、ベース、弦楽器なども採譜できるようになりました。雑音の少ないピアノの録音でも違いが分かり、複雑に音が重なる録音では差がもっと大きくなります。何年か前にAudioScoreを試して精度が気になったなら、今のツールで同じ録音を試す価値があります。
AudioScoreがなくてもSibeliusに採譜結果を渡せますか?
はい。MusicXMLを使えばSibeliusに渡せます。Songscriptionで録音を採譜し、MusicXMLで書き出して、そのファイルをSibeliusで開きます。MusicXMLなら、音のデータだけでなく、楽譜全体をソフト間で受け渡せます。何年も更新されていないツールに頼らずに、AudioScoreで採譜してSibeliusに渡していたときと同じ流れで作業できます。