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2026年版 AIピアノ採譜ソフト比較

AIでピアノを採譜すると、録音から数分で楽譜やMIDI、MusicXMLを作れます。Songscription、Melody Scanner、Klangio、MuseScoreの4つを比べ、録音から編集までの作業に合わせた選び方を紹介します。

2026年のAIピアノ採譜ソフトを、複数の音を聴き取る精度、書き出し形式、編集機能で比較

音楽採譜ツールの比較ガイドに含まれる記事です。

AIピアノ採譜ソフトを使うと、何時間もかけずに、録音から数分で楽譜やMIDI、MusicXMLファイルを作れます。今回は4つのツールを、複数の音を同時に聴き取る精度、対応する書き出し形式、ほかのソフトとの連携で比べました。

私たちPlay Anythingは、Songscriptionを開発しています。開発元としての立場から、使い比べて分かる違いや、ほかのツールが向いている用途も含めて比較しました。

先に比較の要点

  • Songscription:ピアノに重点を置いたモデルと編集機能を備え、今回の比較では最も多くの書き出し形式に対応しています。採譜から修正、書き出しまでを一か所で済ませたい人向けです。ピアノを弾く人や学習中の人、教える人、作曲する人の多くにおすすめできます。
  • Melody Scanner:iOSとAndroidのアプリがあり、スマートフォンで使いやすいツールです。単一の楽器で弾いた単純なメロディーを録って採譜する用途に向いています。
  • Klangio:DAWプラグインと公開APIがあります。録音ソフトの中で採譜したり、自作のソフトに採譜機能を組み込んだりできます。
  • MuseScore:すでに書いた楽譜や読み込んだ楽譜を編集するソフトで、音声を採譜する機能はありません。採譜もできると思われることが多いため、今回の比較に含めています。

AIによるピアノ採譜の仕組み

ピアノ採譜ソフトは、録音された音声を解析して、読める楽譜やMIDIに変換します。両方を出力するものもあります。技術的に難しいのは、複数の音が同時に鳴る演奏の採譜です。それぞれの音に含まれる倍音が重なった状態から、元の音を一つひとつ聴き分ける必要があります。単音のメロディーは比較的扱いやすくても、いくつもの音が重なり、声部が交差するコード進行では難しくなります。この部分でツールごとの差が出ます。

書き出し形式は、採譜した後に何をするかで使い分けます。PDFの楽譜は、画面で読んだり印刷したりするときに使います。MIDIはDAWやほかの楽譜作成ソフトに読み込めます。MusicXMLは、楽譜編集ソフトに受け渡しやすいオープンな標準形式です。Guitar Proファイルにはタブ譜を保存できます。

4つのツールを比較

1. Songscription

Songscriptionはブラウザーで使う採譜ツールです。音声ファイルをアップロードするか、YouTubeのリンクを貼り付けると、楽譜、MIDI、MusicXML、Guitar Pro形式で出力できます。初めて使う場合は、録音からピアノの楽譜を作るガイドで一通りの手順を確認できます。

強みは、ピアノの採譜精度と、採譜から修正、書き出しまでをまとめて進められることです。内蔵のピアノロールエディターで、書き出す前に結果を確認して修正できます。実際の作業では、モデル単体の精度が数%高いことよりも、この修正のしやすさが役に立ちます。複数の楽器が混ざった録音から、特定の楽器の音を取り出す機能もあります。アップロード前に自分でステムを分離する必要はありません。書き出しはPDF、MIDI、MusicXML、Guitar Proに対応しています。採譜した結果を各種DAWや楽譜編集ソフトへ渡すための形式が、幅広くそろっています。

一方、ウェブアプリのみで、専用のモバイル版はありません。スマートフォンで思いついたメロディーをすぐに録るには、専用アプリのあるツールほど手軽ではありません。ピアノ採譜のページから試せます。

2. Melody Scanner

Melody Scannerは、メロディーとコードの検出を中心としたウェブ採譜サービスです。YouTubeのリンクとマイクからの直接入力に対応し、MIDIや簡単な楽譜を出力します。趣味で音楽を楽しんでいて、単純な録音をすぐに採譜したい人向けです。

強みは、持ち歩いて使いやすいことです。iOSとAndroidのアプリがあるので、スマートフォンでメロディーを録れます。現在のSongscriptionでは、このようにその場で録る使い方はできません。

ただし、対応するのは1つの楽器だけで演奏した録音です。バンド全体の録音には対応していません。MIDIの書き出しにも有料プランが必要なので、無料プランでできることには制限があります。

3. Klangio

Klangioは、2018年からAI採譜に取り組んでいるドイツの会社です。特徴は、録音ソフトの中で採譜できるDAWプラグインと、開発者向けの公開APIです。

Songscriptionには、申し込んですぐに使えるプラグインやAPIはありません。DAW内でプラグインを使って採譜したい場合も、APIで自作のソフトに採譜機能を組み込みたい場合も、Klangioなら対応できます。Songscriptionにはプラグインがなく、APIを使えるのはEnterpriseのみです。

一方、SongscriptionとKlangioの両方が対応する楽器では、採譜結果の質に差があります。特にピアノでは、Songscriptionのほうが誤りの少ない結果になる傾向があります。SongscriptionとKlangioの比較では、それぞれの強みをさらに詳しくまとめています。

4. MuseScore

MuseScoreは、オープンソースの楽譜編集ソフトで、最も広く使われています。作曲、楽譜の編集、印刷に対応しています。利用者が投稿した楽譜も数多く集まっていて、世界中の音楽学校や音楽大学で使われています。

MuseScoreには、音声を採譜する機能はありません。エディター自体にAIで音声を楽譜に変換する機能はなく、音符を手入力するか、MIDIファイルやMusicXMLファイルを読み込む必要があります。今回取り上げたほかのツールとは、役割が違います。採譜した結果を読み込んで、楽譜の細かな体裁を整えるときに使うソフトです。

用途に合わせた選び方

どんな録音を採譜するか

音がはっきりしたピアノソロの録音は、ここで取り上げたどのツールでも扱いやすい素材です。バンド全体の録音にピアノが混ざっていると、採譜は難しくなります。Songscriptionなら、録音の中からピアノを自動で分離できます。先に自分で分離する作業は必要ありません。

採譜した結果をどう使うか

楽譜を読んだり印刷したりするだけなら、PDFで足ります。音楽制作ソフトに読み込むなら、MIDIファイルが必要です。ほかのソフトで楽譜を編集するなら、MIDIよりも楽譜の細かな情報を保てるMusicXMLが向いています。

採譜の誤りをどこで直すか

AIの採譜結果は、すべてが正確なわけではありません。Songscriptionには編集機能があるので、アプリを切り替えずに誤りを直せます。ほかの多くのツールでは、ファイルを別のソフトに読み込んで修正する必要があります。

ピアノ採譜でSongscriptionを選ぶ理由

Songscriptionは、ピアノに重点を置いたモデル、内蔵の編集機能、この分野で最も幅広い書き出し形式を組み合わせています。Melody ScannerとKlangioも採譜できますが、書き出し形式が限られていたり、複数の音が重なるピアノ演奏の採譜精度で差があったりします。MuseScoreには採譜機能そのものがありません。

決める前に使ってみたい場合は、無料プランで試せます。

比較の方法

複数の音が重なるピアノ演奏をどう採譜するか、どの形式で書き出せるか、別のアプリに移らず誤りを直せるかを基準に選びました。実際の使い勝手を比べたもので、条件を統一して精度を測定した比較試験ではありません。

比較を終えて

この分野では、音声を採譜するツールと、すでに作った楽譜を扱うツールを区別する必要があります。MuseScoreは後者です。音声を採譜するツールの中では、録音から仕上げまでをどう進めたいかで選び方が変わります。ピアノを弾く人や学習中の人、教える人、作曲する人の多くには、Songscriptionが向いています。複数の音が重なるピアノ演奏に強く、書き出し形式も幅広くそろっています。編集機能もあるため、一連の作業を一か所で済ませられます。録音ソフト内で採譜するDAWプラグインや、自作のソフトに採譜機能を組み込むAPIが必要なら、Klangioが向いています。主にスマートフォンで採譜するなら、手軽に使えるMelody Scannerが候補です。

普段採譜する曲を数曲選び、2つか3つのツールに同じ録音を入れて、出力結果を元の音と聴き比べてみてください。機能表での優劣よりも、実際に扱う録音をどれだけ正確に採譜できるかが分かります。Songscriptionの無料プランを、ほかのツールと比べる基準にすることもできます。

よくある質問

AIでピアノを採譜するなら、どのソフトがおすすめですか?

ピアノを弾く人や学習中の人、教える人、作曲する人の多くには、Songscriptionをおすすめします。複数の音が重なるピアノ演奏の採譜に強く、PDF、MIDI、MusicXML、Guitar Pro形式で書き出せます。編集機能も内蔵しています。録音ソフトの中で使うDAWプラグインや、自作のソフトに組み込むAPIが必要なら、Klangioが向いています。スマートフォンですぐにメロディーを録って採譜するなら、手軽なMelody Scannerが候補です。MuseScoreには音声を採譜する機能はありません。

スマートフォンで使えるピアノ採譜ツールはありますか?

Melody ScannerにはiOSとAndroidのアプリがあり、スマートフォンで単純なメロディーをすぐに録って採譜できます。Songscriptionは、録音のアップロードやYouTube、Instagram、TikTokのリンクの貼り付けを中心に使うウェブアプリです。スマートフォンでその場で録る手軽さよりも、複数の音が重なるピアノ演奏の採譜精度や、内蔵の編集機能に強みがあります。すぐに録れることと、音符が正確で編集しやすい楽譜を作れることの、どちらを優先するかで選んでください。

MuseScoreでピアノの音声を採譜できますか?

いいえ。MuseScoreは、すでに書いた楽譜や読み込んだ楽譜を編集するソフトです。採譜ツールではなく、AIで音声を楽譜に変換する機能もありません。音符を手入力するか、MIDIファイルやMusicXMLファイルを読み込む必要があります。採譜した結果を読み込んで、楽譜の細かな体裁を整えるときに使います。

著者について

Songscription

著者

Songscription

音楽を演奏する人が、演奏する人のために作っています

Songscriptionは、どんな録音も楽譜、MIDI、タブ譜に変換します。この記事を書いているのは、自分たちが欲しかった道具を作っているミュージシャンとエンジニアです。音符には真剣ですが、ダジャレにはもっと真剣です。ときどき滑っても、どうか大目に見てください。

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