採譜ツールの選び方ガイドの関連記事です。
私たちはSongscriptionを開発しているので、作り手の視点から比較しています。Flat.ioとMuseScoreは楽譜を編集するツールです。Songscriptionは録音から楽譜を作るAIです。どれが優れているかよりも、今どの作業をしたいかで選ぶと、それぞれの使いどころが分かります。
音符を入力したり、楽譜を直したり共有したりするなら、編集ツールを使います。Flat.ioとMuseScoreのどちらにするかは、作業の進め方次第です。録音から音符を取り出したいなら、どちらの編集ツールにもその機能はないので、Songscriptionから始めます。録音を使う作業の多くは、採譜してから編集するという順番で進みます。
Flat.io
Flat.ioは、共有ドキュメントのようにリアルタイムで共同編集できる、ウェブ上の楽譜作成・編集ツールです。2人で同じ楽譜を同時に編集できます。教育向けの機能も充実していて、Flat for Educationでは課題を出したり、楽典の問題を自動採点したりできます。Google Classroom、Canvas、Schoologyとも連携します。音符は手動やMIDIキーボードで入力するほか、MusicXML、MIDI、OCRで読み取るPDFなどのファイルから読み込めます。ウェブ、iOS、Androidで動き、Chromebookでも使いやすいツールです。音声を聴き取って音符を書き起こす機能はありません。
MuseScore
MuseScoreは、楽譜の作成・編集と、印刷に向けた体裁の調整ができる、無料のオープンソースソフトです。現在のデスクトップ版はMuseScore Studioという名前で、バージョンは4.xです。音符を入力して楽譜を書き、印刷用にきれいに配置する作業に向いています。MusicXML、MIDI、Guitar Proを読み込めるほか、MusicXML、MIDI、PDF、音声ファイルを書き出せます。最近のAI関連の取り組みは、Muse Soundsなどの再生に関わるもので、採譜ではありません。MuseScore.comは別の楽譜共有サイトで、有料のProがあります。音から楽譜を作る機能はありません。
Songscription
Songscriptionでは、ほかの2つにはない、録音を聴き取って音符を書き起こす作業ができます。ウェブアプリにMP3、WAV、M4A、MP4、MIDIをアップロードするか、YouTube、Instagram、TikTokのリンクを貼り付けます。マイクで直接録音する方法もあります。入力した音から、AIが楽譜とピアノロールを作ります。ピアノの採譜を得意とし、ギター、ベース、バイオリン、フルート、トランペット、サックス、ドラムにも対応しています。コードの検出もできます。複数の楽器が入った録音から1つの楽器だけを採譜するほか、Multi-Instrumentなら、バンドやアンサンブル全体を一度に採譜できます。1回のアップロードから、PDF、MIDI、MusicXML、Guitar Proの各形式で書き出せます。無料枠では30秒のクリップを無料で採譜でき、トライアルも使えます。
3つのツールを比較
| Flat.io | MuseScore | Songscription | |
|---|---|---|---|
| 主な用途 | 楽譜の編集・共同編集 | 楽譜の編集・レイアウト調整 | 音声からの採譜 |
| 音声から楽譜を作成 | 非対応 | 非対応 | 対応 |
| 対応環境 | ウェブ、iOS、Android | デスクトップアプリ | ウェブ |
| 料金 | 無料枠と有料プラン | 無料 | 無料枠と有料プラン |
| 向いている作業 | 授業やグループでの楽譜編集 | 無料で楽譜の体裁を整える | 録音から音符を書き起こす |
作業に合わせた選び方
- 録音から音符を書き起こしたいなら、Songscriptionから始めます。Flat.ioとMuseScoreでは、この作業はできません。
- 授業で生徒同士に楽譜を編集してもらうなら、共同編集と授業向けサービスとの連携があるFlat.ioが向いています。
- デスクトップで費用をかけずに楽譜をきれいに仕上げたいなら、MuseScoreが向いています。
- 録音から印刷用の楽譜まで仕上げるなら、Songscriptionで採譜してMusicXML形式で書き出します。その後、MuseScoreで編集するか、Flat.ioで共有します。
3つを組み合わせて使う
採譜、編集、共有や印刷まで進めるなら、まずSongscriptionで録音から楽譜を作り、MusicXML形式で書き出す方法があります。そのファイルをFlat.ioに読み込めば共同編集でき、MuseScoreに読み込めばレイアウトを整えて印刷できます。MusicXMLは、個々の音の情報に加えて、楽譜全体の情報をツール間で引き継げます。3つすべてを使う必要はなく、2つだけを組み合わせている人も多くいます。読み込みの手順は、MuseScore・Sibelius・FinaleでMusicXMLを開く方法にまとめています。編集ツール間での受け渡しにMusicXMLが向いている理由は、MusicXMLとMIDIの違いで説明しています。
2つに絞った比較は、MuseScoreとSongscriptionの比較を参照してください。録音から楽譜を作り始めるには、音声から楽譜を作るページを開きます。できた楽譜は、そのときの作業に合う編集ツールで開いてください。
よくある質問
Flat.ioとは何ですか?
Flat.ioは、Googleドキュメントのように複数人で同時に編集できる、ウェブ上の楽譜作成・編集ツールです。教育向けの機能も充実しています。Flat for Educationには、課題の出題、楽典問題の自動採点、Google Classroom・Canvas・Schoologyとの連携があります。音符は手動やMIDIキーボードで入力するほか、ファイルから読み込めます。ウェブ、iOS、Androidで使え、Chromebookでも使いやすいツールです。音声から楽譜を作る採譜機能はありません。
Flat.io・MuseScore・Songscriptionはどう違いますか?
Flat.ioとMuseScoreは、楽譜を作成・編集するツールです。Flat.ioはクラウド上での共同編集や授業に向いています。MuseScoreは、楽譜の作成やレイアウト調整ができる無料のデスクトップアプリです。どちらも、音符を入力するかファイルから読み込んで使います。Songscriptionは録音から楽譜を作るAIです。音声を聴き取って音符を書き起こし、MusicXML形式で書き出せます。そのファイルはFlat.ioでもMuseScoreでも編集できます。
曲を楽譜にするには、どれを使えばよいですか?
まずSongscriptionで採譜します。Flat.ioにもMuseScoreにも、音声から採譜する機能はありません。録音をアップロードしてAIで楽譜を作り、MusicXML形式で書き出します。楽譜を共同編集したり、生徒への課題に使ったりするならFlat.ioで開きます。無料のデスクトップアプリで楽譜の体裁を整えるならMuseScoreで開きます。
3つのツールの間で楽譜を受け渡せますか?
はい。MusicXMLを使えば、3つの間で楽譜を受け渡せます。どれもMusicXMLの読み込みと書き出しに対応しています。音の高さや長さだけでなく、楽譜全体の情報を引き継げる形式です。Songscriptionで採譜してMusicXML形式で書き出し、Flat.ioやMuseScoreに読み込みます。楽譜の作成から編集、共有まで、作業に合わせて同じ楽譜を別のツールへ移せます。