比較ソフトウェア比較Songscription•読むのに約9分

SongscriptionとBasic Pitchの比較:音声からMIDIと楽譜のどちらを作る?

SpotifyのBasic Pitchを使うと、音声を無料ですばやくMIDIに変換できます。Songscriptionなら、同じ録音から読める楽譜も作れます。

SongscriptionとBasic Pitchの比較:音声からMIDIと楽譜のどちらを作る?

SpotifyのBasic Pitchは、音声をMIDIファイルに変換する無料のオープンソースツールです。Songscriptionは採譜のために作られたツールで、同じ音声から読める楽譜、MIDI、MusicXML、ギターのタブ譜を作ります。実際の録音では、2つを比べるとSongscriptionのほうが高い精度で採譜できます。軽量な汎用変換ツールとは違い、演奏を対象にモデルを学習させているからです。一方、Basic Pitchは無料でオープンソースです。ローカルで動かしたり、スクリプトを書いたり、処理の流れに組み込んだりする開発者にとっては、精度のわずかな差よりもその点が重要になることもあります。

Basic Pitchとは

Basic PitchはSpotifyのAudio Intelligence Labが開発した、無料のオープンソースの音声からMIDIへの変換ツールです。使い方は2通りあります。basicpitch.spotify.comのブラウザ版にファイルを入れてMIDIを取得する方法と、pipやnpmでライブラリをインストールし、自分のプロジェクト内で動かす方法です。

複数の音を同時に扱えます。楽器を問わず使えるので、ピアノ、ギター、声などを変換するときに、あらかじめモードを選ぶ必要もありません。多くの軽量ツールが扱わないピッチベンドも検出します。モデルが小さく動作も速いため、音声からMIDIを作る開発者がよく使っています。

Songscriptionとは

Songscriptionは、録音から読める楽譜を作るAI採譜ツールです。同じ処理でMIDIファイル、MusicXMLファイル、ギターのタブ譜も作ります。ブラウザで動くので、インストールは不要です。無料枠では30秒の音声を無料で採譜できます。より長いファイルの採譜や、すべての書き出し形式を使うための有料プランもあります。詳しくは最新の料金をご確認ください。

Songscriptionは音符のデータを渡すだけでなく、音符を五線に配置してリズムを整えます。受け取るのは、そのまま読める楽譜です。音符のデータ自体が必要なら、MIDIとして書き出せます。詳しくはMIDIとはをご覧ください。

主な違い:MIDIと読める楽譜

Basic Pitchが作るMIDIファイルには、ピッチ、タイミング、各音をどのくらいの強さで弾いたかという音符のデータが入っています。楽譜作成ソフトでそのまま開くと、リズムが不自然だったり、左右の手の分け方が適切でなかったりして、読みにくいことが多いものです。読みやすくするには、クオンタイズで音価を整え、ほかの部分も自分で修正する必要があります。

Songscriptionはその工程を処理し、MIDIファイルと一緒に、音符が配置された楽譜を作ります。選ぶときは、どちらがより正確に音を聴き取るかと、楽譜を完成に近い形で受け取りたいかが判断の目安になります。実際の録音では、実際の音楽で学習したSongscriptionのモデルのほうが、音を正確に聴き取る傾向があります。音声から音符を得るまでの流れは、音声をMIDIに変換する方法で詳しく説明しています。

それぞれの強み

  • Basic Pitchは、無料でオープンソースであることを重視し、普段からDAWを使っていて、MIDIデータがあれば足りるときに向いています。ローカルで動かしたり、スクリプトを書いたり、まとめて処理したり、独自の処理の流れに組み込んだりできます。多くの開発者にとっては、精度のわずかな差よりも、この自由さが強みになります。
  • Songscriptionは、実際の録音での精度が重要で、結果を人が読むときに向いています。実際の演奏で学習したモデルが、音符やリズムをより正確に読み取り、ピアノの右手と左手の音を分けて出力します。手作業で整える必要のある音符データだけでなく、楽譜、ギターのタブ譜、MusicXMLを受け取れます。

ほかのツールも比べたいときは、おすすめの音声からMIDIへの変換ツールで、それぞれの用途を紹介しています。

精度と修正の手間

どちらのツールも、元の音声によって結果が変わります。リバーブが少なく、1つの楽器が単旋律を演奏しているきれいな録音は、採譜しやすいものです。多くの音が重なるミックスでは、楽器の音が互いに聴き取りにくくなるので、採譜がずっと難しくなります。これは音声からMIDIに変換するツール全般に当てはまります。

同じ録音を使っても、2つの結果は同じではありません。Songscriptionは録音された音楽を対象に学習しているため、小さな汎用モデルよりも音符やリズムを正確に読み取り、左右の手の音も正確に分ける傾向があります。きれいなテスト音よりも、実際の複雑な録音で差が分かりやすくなります。

どちらのツールでも、出力したままではオクターブが違う音や途中で切れた音などを修正する必要があります。Basic Pitchでは、DAWや楽譜作成ソフトでMIDIを自分で修正します。Songscriptionでは、楽譜を作る過程で多くの部分が整えられるので、音符データそのものではなく楽譜を修正します。自分で調整できる点の中で、結果に最も大きく影響するのは録音の質です。

どちらを選ぶか

結果を何に使うかで選びます。DAWにMIDIとして取り込み、自分で修正するつもりなら、Basic Pitchが向いています。無料で使え、スクリプトも書けます。

録音をできるだけ正確に採譜したいときや、人が読む楽譜、タブ譜、楽譜作成ソフトで開くための整ったMusicXMLが必要なときは、Songscriptionが向いています。録音をより正確に読み取り、Basic Pitchでは自分で行う楽譜作成の工程も処理します。

両方を使う人もいます。プロジェクト内でMIDIを手早く試すときはBasic Pitchを、楽譜が必要なときはSongscriptionを使う方法です。Basic Pitchで作ったMIDIファイルを楽譜にしたいときは、MIDIから楽譜への変換をご覧ください。

よくある質問

Basic Pitchは無料ですか?

はい。Basic PitchはSpotifyのAudio Intelligence Labが開発した、無料のオープンソースツールです。basicpitch.spotify.comのブラウザ版は、インストールせずに使えます。pipやnpmのライブラリを導入して、自分のコード内で動かすこともできます。有料プランはなく、基本的な使い方にアカウントも必要ありません。広く使われている理由の一つです。

Basic Pitchで楽譜を作れますか?

いいえ。Basic Pitchが出力するのは、音符のデータであるMIDIファイルです。読める楽譜は作れません。読んだり、印刷したり、見ながら演奏したりできる楽譜にするには、MIDIを楽譜作成ソフトで開いて整えるか、直接楽譜を作るツールを使います。Songscriptionは録音から読める楽譜、MIDI、MusicXML、ギターのタブ譜を一度に作ります。

音声からMIDIへの変換と、音声から楽譜への変換はどう違いますか?

音声をMIDIに変換すると、DAWや楽譜作成ソフトで読み込める音符のデータが得られます。ピッチ、タイミング、ベロシティーが含まれ、編集もできますが、楽譜の形には整っていません。通常はクオンタイズや修正が必要です。音声を楽譜に変換する場合は、音符を五線に配置し、リズムを整えて、人が読んで演奏できる形に仕上げます。Songscriptionは両方を一度に処理し、同じ採譜結果からMIDIと読める楽譜を作ります。

無料で使える音声からMIDIへの変換ツールはどれがおすすめですか?

SpotifyのBasic Pitchは、無料で使えるオープンソースの音声からMIDIへの変換ツールとしてよく知られています。すばやくMIDIを作りたいときに向いています。複数の音を同時に扱え、楽器を選ばず、軽量でブラウザから使えます。MIDIデータよりも読める楽譜が欲しいなら、楽譜を作れるサービスの無料枠のほうが合うかもしれません。たとえばSongscriptionでは、30秒の音声を無料で採譜できます。自分で楽譜を整える手間を省けます。

Songscriptionなら、同じ録音からMIDIと読める楽譜を作れます。

著者について

Songscription

著者

Songscription

音楽を演奏する人が、演奏する人のために作っています

Songscriptionは、どんな録音も楽譜、MIDI、タブ譜に変換します。この記事を書いているのは、自分たちが欲しかった道具を作っているミュージシャンとエンジニアです。音符には真剣ですが、ダジャレにはもっと真剣です。ときどき滑っても、どうか大目に見てください。

チームについて詳しく見る

同じテーマの記事を読む