この記事は、ピアノロールで曲を覚えるためのガイドの一部です。
ピアノロールは、音楽をグリッド上の長方形の棒で表す方法です。音の高さは上下の位置で表し、高い音ほど画面の上に表示されます。時間は左から右へ進み、長く鳴る音ほど棒も長くなります。たいてい左端には鍵盤があり、どの高さの音かを確かめられます。
基本はほぼこれだけです。カレンダーや棒グラフが読めれば、ピアノロールも読めます。音楽は好きだけれど楽譜の読み方は習っていない、そんな人にも知ってほしい見方です。
名前の由来
ピアノロールという言葉は、コンピューターよりずっと前からありました。約100年前に広く使われていた自動演奏ピアノは、穴の開いた長い紙のロールで動いていました。一つひとつの穴が特定の音に対応し、紙の幅のどの位置に穴があるかで音の高さが決まります。穴の長さは、音が鳴り続ける長さを示していました。ロールを通すと、ピアノが自動で演奏したのです。
音楽ソフトが登場すると、この見た目がそのまま音符の編集に取り入れられました。今使われている棒の並ぶグリッドは、穴の開いた紙のロールから生まれたデジタル版です。直感的に分かる形だったからこそ、この表示方法が今も使われています。
1分ほどで分かるピアノロールの見方
見るところは3つだけです。どれもなじみのある考え方です。
- 高さはピッチを表します。 上のほうにある棒は高い音、下のほうにある棒は低い音です。左の鍵盤で、どの音かを確かめられます。
- 長さは音の長さを表します。 短い棒は短く鳴る音、長い棒は伸ばす音です。棒の幅を見ればリズムが分かります。
- 縦に重なった棒は和音を表します。 複数の棒が同じ列に並んでいるときは、それらの音を同時に弾きます。
五線譜では、同じ情報を符頭、符幹、符尾、音部記号、調号、拍子記号で表します。それぞれの記号がどんな音を表すのか、少しずつ覚える必要があります。
楽譜は音楽を正確に表せる便利なものです。ただ、初めて曲を弾くまでに読むことを覚える必要があります。ピアノロールなら、先に曲を弾き始められます。
楽譜を読めなくても使える理由
楽譜を読まない優れたミュージシャンはたくさんいます。独学のギタリストやプロデューサー、歌手、ドラマー、耳で覚えてきた人たちです。ピアノロールなら、楽譜の読み方を知らなくても曲に取りかかれます。
棒は鍵盤に直接対応しているので、記号を読み解くことなく、棒に合う鍵盤を弾けます。曲の再生に合わせて表示が流れる様子を見れば、聴こえる音と目に見える形が結びつきます。静止した楽譜とは違うところです。ピッチを下げずに再生速度を落とせるので、速いフレーズも追いかけてまねしやすくなります。
ピアノロールは、一曲を覚えるときにも使いやすい表示です。初見で楽譜を読む必要はありません。手の動きが分かる表示を見ながら、自分のペースで音を合わせていけます。
ピアノロールと楽譜の比較では、それぞれがどんなときに役立つかを詳しく説明しています。同じ音を違う形で表していて、ピアノロールは見方を覚えるまでの負担が少ないのが特徴です。
弾きたい曲のピアノロールを作るには
ピアノロールを手で描く必要はありません。曲の録音ファイルかリンクをSongscriptionに入れると、音声が音符に変換され、ピアノロールとして表示されます。ブラウザで見たり、再生したり、編集したりできます。
Songscriptionでは、ピッチを下げずに再生速度を落としたり、弾きやすい調に移調したり、違っているように見えるところを直したりできます。自分のペースで、曲を少しずつ区切って覚えられます。後から楽譜も読みたくなったら、同じ採譜結果を五線譜で表示したり、PDFやMusicXMLで書き出したりできます。音声をピアノロールに変える方法を初めての人向けに説明しています。
スマートフォンを鍵盤のそばに置いて練習したいなら、Anything Pianoでも、iPhoneやiPadで音声をピアノロールに変えられます。曲をパートごとに分けて一つずつ覚えられます。Anything Pianoが演奏を聴き取るので、書き出しをしなくてもどの音を弾いたかを確認できます。フィンガリングをオンにすると、ピアノロールに指番号も表示できます。
楽譜について知っておきたいこと
ピアノロールは曲を弾き始めやすい表示ですが、楽譜のすべてを置き換えるものではありません。五線譜はよりコンパクトで、フレーズの区切りやアーティキュレーションを詳しく表せます。ほかの演奏者にも通じる表し方なので、誰かと一緒に演奏するなら、いずれ少しは読めるようになりたくなるかもしれません。
ピアノロールから始めても、楽譜の読み方は必要になってから覚えられます。何曲か弾いてグリッド上の形がどんな音になるか聴いていると、音と結びつけながら楽譜を読めるようになります。
よくある質問
ピアノロールとは何ですか?
ピアノロールは、音楽をグリッド上の長方形の棒で表す方法です。縦の位置がピッチを表し、高い音ほど画面の上に表示されます。時間は左から右へ進み、長く鳴る音ほど棒も長くなります。音の高さを確かめるため、通常は左端に鍵盤が描かれています。もともとは自動演奏ピアノを動かす、穴の開いた紙のロールでした。その仕組みを取り入れた音符エディターが、デジタル音楽ソフトで広く使われるようになりました。棒の位置と長さを見て読むので、楽譜の読み方を習う必要はありません。
ピアノロールは楽譜より簡単ですか?
初めて曲を弾く人にとっては、たいていピアノロールのほうが簡単です。楽譜ではピッチやリズムが記号で表され、その読み方を覚える必要があります。ピアノロールでは位置と長さで直接示されるので、多くの人は1分ほどで見方をつかめます。一方、楽譜はよりコンパクトで、アーティキュレーションなどを正確に表せます。ほかの演奏者にも通じる表し方です。まずピアノロールで曲を弾き始め、少しずつ楽譜を覚えていく方法もあります。
楽譜を読まずにピアノロールで曲を覚えられますか?
はい。ピアノロールの棒は鍵盤に対応しているので、それぞれの棒に合う鍵盤を見つけて曲に合わせて弾けます。再生速度を落とせば、フレーズを自分のペースでさらえます。五線譜を読まずに、曲を最後まで覚える人もたくさんいます。採譜ツールを使えば、録音をピアノロールに変えて、表示を見ながら再生したり、曲を覚えたりできます。
楽譜が読めないために好きな曲を弾けずにいたなら、まずは楽譜なしで始めてみてください。曲を今すぐ読めるピアノロールに変えて、どこまで弾けるか試せます。
