ピアノロールは、音楽を図で表したものです。縦の位置が音の高さで、左端の鍵盤と見比べると、どの音かが分かります。時間は左から右へ進みます。一つひとつの音を表す棒の長さが、鍵盤を押さえておく時間です。
楽譜を読んだ経験は必要ありません。音部記号や調号、リズムを表す記号を読み解く必要もありません。高い音ほど上、後で弾く音ほど右にあり、長く伸ばす音ほど棒の幅が広くなります。
縦軸と横軸
ピアノロールの格子状の画面には、縦と横の2つの軸があります。縦軸はピッチ、つまり音の高さです。高い音は上に、低い音は下に並びます。
左端には、ピアノの鍵盤が縦向きに並んでいます。各行は鍵盤の一つに対応しているので、棒から左へたどれば、どの鍵盤を弾くかが分かります。ミドル Cの鍵盤と同じ行にある棒なら、その音はミドル Cです。
横軸は時間で、左から右へ進みます。薄い縦線が定規の目盛りのように並び、小節や拍を区切っています。左端にある音は曲の最初に鳴り、右にある音ほど後で鳴ります。上下でどの音かを、左右でいつ弾くかを読み取ります。
鍵盤を押さえる時間
一つひとつの音は長方形で表されます。その左端が、音の始まるタイミングです。画面下の拍の目盛りと見比べると、どの拍で弾き始めるかが分かります。
長方形の幅は、音を伸ばす長さです。何拍も伸ばす音は幅の広い棒になり、短い音は幅の狭い棒になります。幅をそのまま長さとして読めるので、別の値に読み替える必要はありません。
五線譜では、4分音符や2分音符、付点の付いた音符を見分けて、長さを判断します。ピアノロールなら、棒の幅を見るだけで音の長さが分かります。幅が広いほど、鍵盤を長く押さえます。同じ横位置に縦に重なった音は、和音として一緒に弾きます。
再生に合わせて読む
ピアノロールを再生すると、再生ヘッドと呼ばれる縦線が格子の上を左から右へ動きます。この線が棒の左端に届いた瞬間に、その音が鳴ります。線の位置を見れば、今、曲のどこを再生しているかが分かります。
練習用のピアノロールでは、線の代わりに音の表示が動くのが一般的です。棒が鍵盤に向かって流れたり、落ちてきたりします。次に弾く音がいつも同じ位置に到着するので、棒が鍵盤に届くタイミングで、その鍵盤を押します。
再生と連動しているので、再生速度を落とすこともできます。速いパッセージも、目で追って一緒に弾ける速さにできます。こうした練習の進め方は、ピアノロールで練習するためのガイドで詳しく説明しています。
ピアノロールと楽譜の違い
ピアノロールと楽譜は、同じ音を違う方法で表します。ピアノロールでは、音の高さは上下の位置、時間の経過は横方向の距離で分かります。覚える記号がなく、見た目から読み取れる仕組みです。
五線譜には、音の高さやリズム、強弱、アーティキュレーションなどが書かれています。アーティキュレーションは、音の出し方や切り方などを示す記号です。同じ広さに収められる情報はピアノロールよりずっと多いものの、読み方を覚えるには時間がかかります。
どちらが向いているかは、使う目的によります。楽譜を読んだことがなく、まず曲を弾きたいなら、ピアノロールのほうが早く読み始められます。楽譜はより詳しい情報を残せて、持ち運びにも向いています。音楽を演奏する人同士で共有できる、標準的な形式でもあります。ピアノロールから始めて、少しずつ楽譜へ移る人も多くいます。
詳しい比較はピアノロールと楽譜の違いにまとめています。ピアノロールという形式そのものについては、ピアノロールとはで説明しています。
ピアノロールが使われる場面
ピアノロールを見かける場面は、主に2つあります。一つは、音楽を作るソフトであるDAWです。DAWでは、ピアノロール上で音を編集します。Ableton、Logic、FL Studioでは、この格子の上に音を描き、ドラッグして動かし、長さを縮めます。
もう一つは練習用のアプリです。同じ格子の仕組みを使い、落ちてくる音に合わせて鍵盤や画面で弾きます。よく知られているSynthesiaでは、手元のMIDI ファイルを読み込みます。Anything Pianoは、録音からピアノロールを作ります。弾いている間はマイクで演奏を聴き取ります。音に指番号を表示することもでき、親指が1、小指が5です。
制作でも練習でも、基本の配置は共通です。上にあるほど高い音で、横方向に時間が進み、棒の幅が音の長さを表します。録音をこの形で見たいときの手順は、録音からピアノロールを作る方法で説明しています。Songscriptionなら、どんな録音からでも、1回の採譜でピアノロールと楽譜の両方を作れます。読みやすいほうを選んで使えます。
よくある質問
ピアノロールはどう読みますか?
ピアノロールでは、音の高さを縦の位置で表します。左端の鍵盤と見比べると、それぞれの音が分かります。時間は左から右へ進み、棒の長さは鍵盤を押さえておく時間です。高い音ほど上に、後で弾く音ほど右に並びます。棒の幅に合わせて鍵盤を押さえればよいので、楽譜を読んだ経験は必要ありません。
ピアノロールの縦軸と横軸は何を表しますか?
縦軸はピッチ、つまり音の高さです。高い音ほど上に並びます。左端にはピアノの鍵盤が縦向きに並んでいて、各行がどの音かを確かめられます。横軸は時間です。左から右へ進み、小節と拍に区切られています。右にある音ほど、曲の中では後に鳴ります。
ピアノロールでは音の長さをどう見分けますか?
一つひとつの音は長方形で表されます。左端が音の始まるタイミングで、幅が音を伸ばす長さです。幅の広い棒は長く伸ばす音、幅の狭い棒は短い音です。リズムを表す記号を覚えなくても、棒の幅から音の長さが分かります。
ピアノロールと楽譜はどう違いますか?
ピアノロールは、記号を覚えずに読み始められる格子状の表示です。音の高さは上下の位置、時間は左右の位置、音の長さは棒の幅で分かります。五線譜では、音の高さやリズム、強弱などを記号で表します。より多くの情報を残せますが、読めるようになるには時間がかかります。すぐに読み始めたいときはピアノロールが向いています。演奏に必要な情報を詳しく残すなら楽譜です。
好きな曲をピアノロールで見るには、Songscriptionで録音を変換できます。作成したピアノロールの再生速度を落として、再生に合わせて弾けます。楽譜も作れるので、読みたくなったときに使えます。
