資料楽譜Andrew Carlins•読むのに約9分

自作曲の著作権を米国で登録するには

自作曲の著作権は、楽譜に書いたり録音したりした時点で発生します。登録は、それとは別に、権利を法的に守るための手続きです。登録時に提出する作品のコピーには、楽譜も使えます。

米国での自作曲の著作権登録と、寄託物として提出する楽譜の役割

自作曲の著作権は、登録する前から持っています。米国では曲を書き留めたり録音したりして、形に残した瞬間に著作権が発生します。権利を持つための申請は必要ありません。登録は、その権利を法的に守るための別の手続きで、楽譜もそこで役立ちます。

ここに書かれているのは一般的な情報で、法的な助言ではありません。細かな要件や手数料は変わります。具体的な判断が必要なときは、米国著作権局のcopyright.govで直接確認するか、弁護士に相談してください。

登録すると何が変わるか

著作権は自動的に発生しますが、侵害に対して法的な手段を取るには登録が役立ちます。主な利点は三つあります。

  • 米国の著作物について著作権侵害の訴訟を起こすには、原則として事前の登録が必要です。
  • 侵害が起きる前、または曲の最初の発行から3か月以内に登録すると、実際の金銭的な損失額を立証する代わりに、法定損害賠償と弁護士費用を請求できます。この違いによって、侵害を訴えるだけの費用対効果があるかどうかも変わります。
  • 所定の期間内に登録すれば、著作権の有効性や権利者に関する登録内容が、有力な証拠として公的な記録に残ります。異議を唱える側が、それを覆す証拠を示す必要があります。

まず、何を登録するかを確認する

一つの曲には、別々の二つの著作権が関わります。この二つを混同するのは、特によくある間違いです。

曲そのものの著作権は、メロディー、ハーモニー、歌詞に関するものです。リードシートに書き表す内容に当たり、実演芸術の著作物として登録します。録音物の著作権は、その曲の特定の演奏を収めた録音に関するものです。個々のテイクには、それぞれの音作りやミックスが含まれます。

権利者が異なる場合は、それぞれが別に権利を持ち、登録も別々にします。レコード会社が録音物の権利を持っていても、作詞・作曲した人が曲そのものの著作権を持ち続けられるのは、このためです。自分で曲を書いて録音し、両方の権利を持っているなら、一つの申請でまとめて登録できることが多いです。楽譜が表すのは、前者の曲そのものです。特定の録音を表すものではありません。

登録の手順

  1. 米国著作権局のアカウントを作成します。copyright.govにある電子登録システムからオンラインで登録できます。紙での申請よりも安く、早く手続きが進みます。
  2. 登録するものに合った申請の種類を選びます。曲そのもの、録音物、または条件を満たす場合はその両方を選びます。一人で作った一つの作品で、著作者が唯一の権利者でもある場合は、通常、最も簡単で手数料も安い申請方法を使えます。
  3. 申請内容を記入します。作品、著作者、権利者を明記し、発行済みかどうかと、発行済みであればその時期を記入します。
  4. 手数料を支払います。オンライン登録の手数料は比較的低く抑えられています。一人で作った一つの作品について、その著作者だけが権利を持つ場合の簡易な申請が最も安く、これまでは約45米ドルでした。標準の申請は約65米ドルです。手数料は随時改定されるので、申請前にcopyright.govで現在の金額を確認してください。
  5. 寄託物を提出します。登録する作品のコピーをアップロードします。楽譜は、この提出用のコピーとして使えます。

提出する楽譜の役割

登録時には必ず、作品のコピーである寄託物を提出します。何について権利を主張しているのかを、著作権局が記録するためです。曲そのものを登録する場合は、楽譜やリードシートを提出しても、曲の録音を提出してもかまいません。どちらも認められています。楽譜は、曲を構成する音符と歌詞を、個々の演奏の聞こえ方に左右されずに示せます。曲そのものの登録に使う寄託物として、長く使われてきた理由です。

録音には、演奏の速さやアレンジ、弾き損じまで含めて、一つの演奏が残ります。リードシートには、曲そのものを残せます。特定のテイクとは切り離して、作った曲の内容を示す必要が生じたとき、読みやすく書かれた楽譜があれば明確に伝えられます。

曲がスマートフォンの録音やボイスメモにしか残っていないなら、リードシートに起こしておくと、何を作ったのかを書面に残せます。曲そのものを示す寄託物も用意できます。Songscriptionでは、録音を楽譜に起こし、検出したコードを含むリードシートを作れます。作ったリードシートは編集でき、PDFやMusicXMLに書き出せます。登録などに使う前に、内容を確認して修正してください。

AIで生成した曲を登録する場合

Sunoなどで指示文から曲を生成した場合は、適用されるルールが異なり、条件も厳しくなります。米国著作権局は、AIだけで作られた作品には人間の著作者がいないため、登録できないとしています。裁判所も2026年に至るまで、この見解を支持してきました。

登録できるのは、自分で書いた歌詞、自分の演奏を収めた録音、創作性のあるアレンジなど、人が加えた創作部分です。AIで生成した部分は、権利を主張する対象から除外します。生成された曲を採譜し、自分のアレンジで組み直すのも、人による創作部分を加える方法の一つです。詳しくは、AIで生成した曲を仕上げる方法を参照してください。

自分宛ての郵送では登録の代わりになりません

曲のコピーを自分宛てに郵送すると著作権を守れる、という話を聞いたことがあるかもしれません。いわゆる「貧乏人の著作権」ですが、この方法は著作権法のどこにも書かれていません。登録による保護は得られず、訴訟を起こすための登録要件も満たせません。曲を書き留めた時点で著作権は発生していますが、登録による法的な保護を受けるには、著作権局で登録する必要があります。

よくある質問

曲の著作権を持つには登録が必要ですか?

いいえ。米国では、曲を書き留めたり録音したりして、形に残した時点で著作権が自動的に発生します。権利を持つために、それ以上の手続きは必要ありません。米国著作権局への登録は任意の別の手続きですが、権利を法的に守るうえで意味があります。米国の著作物について著作権侵害の訴訟を起こすには、原則として事前の登録が必要です。侵害が起きる前、または発行から3か月以内に登録しておくと、法定損害賠償と弁護士費用を請求する権利も確保できます。

曲そのものの登録と録音物の登録は、どう違いますか?

一つの曲には、別々の二つの著作権が関わります。一つはメロディー、ハーモニー、歌詞からなる曲そのものの著作権で、実演芸術の著作物として登録します。もう一つは、その曲の特定の演奏を収めた録音物の著作権です。自分で曲を書いて録音し、両方の権利を持っているなら、一つの申請でまとめて登録できることが多いです。権利者が異なる場合は、別々に登録します。楽譜が表すのは曲そのもので、特定の録音ではありません。

曲の登録時に提出するコピーとして、楽譜を使えますか?

はい。登録時には「寄託物」として、作品のコピーを提出します。曲そのものを登録する場合は、楽譜やリードシート、またはその曲の録音を提出できます。楽譜は、曲の登録に使う寄託物として長く認められてきました。個々の演奏がどう聞こえるかに左右されず、曲を構成する音符と歌詞を明確に示せるためです。曲が録音でしか残っていないなら、先にリードシートに起こしておくと、登録する曲の内容を書面ではっきり残せます。

曲のコピーを自分宛てに郵送すれば、著作権を守れますか?

いいえ。曲のコピーを自分宛てに郵送して封をしたまま保管する、いわゆる「貧乏人の著作権」は、登録の代わりにはなりません。著作権法にも記載のない方法です。登録による法的な保護は得られず、著作権侵害の訴訟を起こすための登録要件を満たすこともできません。登録による保護を受けるには、著作権局で実際に登録する必要があります。

曲がスマートフォンにしか残っていないなら、まずは楽譜に起こします。録音をリードシートにすると、曲を書面に残せます。リードシートに書く内容も確認して、残しておきたい曲の形をまとめてください。

著者について

Andrew Carlins

著者

Andrew Carlins

Songscription共同創業者・CEO

アンドリューは、弾きたい曲の楽譜が見つからないことにうんざりしていた音楽仲間数人と、スタンフォード大学でSongscriptionを共同創業しました。子どもの頃からピアノとバリトンサクソフォンを演奏し、ミュージカルの舞台にも立っていました。もう何年も舞台には立っていませんが、今も腕は鈍っていないつもりです。録音から音を拾って楽譜にすることについて書いています。

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