資料楽譜Andrew Carlins•読むのに約8分

リードシートとは?読み方と作り方

リードシートに書かれているのは、メロディとコードだけ。演奏を仕事にしている人の多くが最初に読む形式です。

リードシートの説明。1ページにメロディとコード記号を載せ、読み方と作り方を紹介

この記事は楽譜の用語集の一部です。

リードシートは、曲のメロディを五線譜で書き、その上にコード記号を載せた1ページの楽譜です。歌詞がある曲では歌詞も添えます。メロディとハーモニーで曲の特徴を伝え、伴奏の弾き方は演奏者に任せます。演奏を仕事にしている人の多くが最初に習う形式で、ジャズミュージシャンならほとんど誰もが持っているリアルブックにも、この形式の楽譜がびっしり載っています。

伴奏が書かれていないのは、演奏者が自分で組み立てるためです。同じリードシートを見ても、2人の演奏がまったく違うものになるのはそのためです。

リードシートに書かれているもの

メロディとコード記号が基本で、歌詞がある曲では歌詞も載っています。

  • メロディ:1つの譜表に音符で書かれています。歌い手が歌い、ソリストが演奏する旋律です。
  • コード記号:C、Am7、G7のように譜表の上に書かれます。コードが変わる拍の上に置かれ、伴奏でどのコードを弾くかを示します。
  • 歌詞:歌詞がある曲ではメロディの下に書かれます。歌い手は音符と歌詞を対応させて読めます。
  • 調号と拍子記号:ほかの楽譜と同じように冒頭に置かれ、調と拍子を示します。
  • 構成を示す記号:リピート、1回めと2回めのリピート括弧、セクション名などで曲の構成を示します。

左手のパートやベースライン、ドラムのパートは書かれていません。コード記号を手がかりに、曲に合うスタイルで演奏者がそれぞれの伴奏を作ります。

リードシートの読み方

リードシートを読むときは、譜表のメロディを普通の楽譜と同じように追いながら、上にあるコード記号にも目を配ります。コード記号をもとに、その場で伴奏を組み立てます。たとえば「Am7」を見たピアニストは、シンプルに和音を鳴らすか、アルペジオにするか、音を絞った2音のボイシングにするかを自分で決めます。

リードシートを読むには、フルスコアを読むときとは別の技術が要ります。コードをよく知り、記号を見てその場で演奏に移す力です。それができると、薄い本1冊から何千曲も演奏できます。音符の読み方を身につけている途中なら、楽譜の読み方でメロディの読み方を確認できます。

リードシート、フルスコア、コード譜の違い

リードシートに書かれる情報の量は、フルスコアとコード譜の中間にあたります。ピアノソロ譜やピアノ弾き語り譜との比較は、ピアノソロ譜・ピアノ弾き語り譜・リードシートの違いをご覧ください。

  • フルスコア:すべてのパートの音符が書かれ、それぞれの演奏内容が細かく指定されています。決まったアレンジを合奏するときに使います。
  • リードシート:メロディとコード記号をコンパクトにまとめ、伴奏は演奏者に任せます。ジャムや弾き語り、演奏者が自由に解釈したい場面に向いています。
  • コード譜:コードと曲の構成だけが書かれ、メロディは載っていません。3つの中で最も情報が少なく、全員が曲を知っていることが前提です。コード進行だけを知りたいリズムセクションに向いています。

使う場面に合わせて楽譜の形式を選びます。採譜の種類では、それぞれの形式と使いどころを詳しく紹介しています。

リードシートの作り方

メロディとコードを割り出し、見やすくまとめます。

  • メロディを割り出す:旋律を聴き取り、正しい調号と拍子記号を付けて1つの譜表に書きます。
  • コードを割り出す:コード進行を確認し、コードが変わる小節と拍の上にそれぞれのコード記号を置きます。
  • 残りの情報を加える:歌詞があればメロディの下に書き、リピートやセクションを示します。タイトルとテンポも付けます。

時間がかかるのは、最初の2つの作業です。メロディとハーモニーを耳で聴き取る代わりに、録音を採譜すれば、リードシートに必要なメロディとその土台になるコードを得られます。Songscriptionのピアノアレンジにはメロディとコードが含まれます。結果をMusicXMLで書き出し、楽譜編集ソフトで開いて、見やすいリードシートに整えられます。採譜の手順は曲を楽譜にする方法で紹介しています。

リードシートが使われ続ける理由

すべての音符を書いたアレンジやバッキングトラックがある今も、リードシートは使われ続けています。曲を仕上げているバンドも、伴奏に合わせて歌う人も、リハーサルなしでスタンダード曲を演奏するジャズグループも、曲を共有するための情報と、自分たちなりに演奏する自由が必要です。リードシートにはその両方が1ページに収まっています。

よくある質問

リードシートとは何ですか?

リードシートは、メロディを五線譜で書き、その上にコード記号を載せた1ページの楽譜です。歌詞がある曲では歌詞も添えます。曲の核となるメロディとハーモニーを記し、伴奏は演奏者に任せます。演奏を仕事にしている人の多くが最初に読む形式で、ジャズのリアルブックもほぼリードシートでできています。

リードシートとフルスコアの違いは何ですか?

リードシートにはメロディとコード記号だけが書かれ、伴奏は演奏者に任されています。フルスコアにはすべてのパートの音符が書かれていて、それぞれが何を演奏するか細かく指定されています。リードシートはコンパクトで自由度が高く、フルスコアはすべてのパートを網羅し、演奏内容を指定するものです。ジャムや弾き語りにはリードシート、決まったアレンジを合奏する場合にはフルスコアを使います。

リードシートとコード譜の違いは何ですか?

リードシートにはメロディが音符で書かれ、コード記号が添えられています。コード譜にはコードと曲の構成だけが書かれ、メロディは載っていません。曲のメロディをすでに知っていることが前提です。メロディを追いたいソリストや歌い手にはリードシートが必要ですが、コード進行だけを知りたいリズムセクションにはコード譜で足ります。

リードシートはどうやって作りますか?

メロディとコード進行を割り出し、1つの譜表にメロディを書きます。コードが始まる小節の上にコード記号を置き、調号、拍子記号、歌詞、曲の構成を示す記号を加えます。耳で聴き取るほか、録音を採譜すれば最初の作業を短縮できます。採譜したメロディと、その土台になるコードをリードシートにまとめます。

著者について

Andrew Carlins

著者

Andrew Carlins

Songscription共同創業者・CEO

アンドリューは、弾きたい曲の楽譜が見つからないことにうんざりしていた音楽仲間数人と、スタンフォード大学でSongscriptionを共同創業しました。子どもの頃からピアノとバリトンサクソフォンを演奏し、ミュージカルの舞台にも立っていました。もう何年も舞台には立っていませんが、今も腕は鈍っていないつもりです。録音から音を拾って楽譜にすることについて書いています。

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