AIで楽譜を編集できます。SongscriptionのAnnieのように、エディターに組み込まれたアシスタントに変えたい内容を普段の言葉で伝えると、楽譜に変更が反映されます。結果を確認して、そのまま使うか、取り消すかを決めます。
AIの編集は、提案を楽譜に反映したものと考えてください。正しい結果が保証されるわけではありません。言葉で頼むほうが早い変更もあれば、手で直したほうが早い変更もあります。どちらでも、変更後の確認は必要です。エディター内のアシスタントと、楽譜のデータを貼り付けて使う汎用チャットボットでも、できる作業が違います。
AIはどうやって楽譜を編集するのか
変えたい内容を一文で伝えると、楽譜そのものが変わります。音符を選び、メニューを探し、別の線までドラッグする代わりに、普段の言葉で入力すれば、ページ上に編集結果が表示されます。
Songscriptionでは、採譜した楽譜をエディターで開けます。五線譜でもピアノロールでも、ピッチの修正、音符の移動や削除、左手と右手への音符の振り分け、タイミングの調整、歌詞の追加、移調ができます。Annieはこのエディターに組み込まれていて、今見ている楽譜を編集します。無料アカウントも含め、ログインすれば使えます。依頼を伝えてAnnieが編集したら、目と耳で結果を確かめます。
Annieがするのは、自分でもできる編集を速く進める手伝いです。曲を代わりに作曲するものではなく、どんな依頼でも完璧に仕上がるわけではありません。
言葉で頼むのに向いている編集
言葉では簡単に説明できても、クリックして進めると時間のかかる変更は、アシスタントへの依頼に向いています。たとえば、次のような編集です。
- 間違った音を直す。「12小節目の右手の2つ目の音を、ファからミに変えてください」
- フレーズを移動する。「5〜8小節の左手を1オクターブ下げてください」
- 移調する。「楽譜全体をE♭に移調してください」「このパートを長2度上に移調してください」などです。Annieは、新しいキーに合わせてシャープやフラットを使った音名の表記に書き換えることもできます。
- キーや拍子記号を変える。「拍子記号を6/8に変えてください」「冒頭にアウフタクト(弱起の小節)を追加してください」などです。
- 歌詞を付ける。 歌詞の追加は、Annieでできる操作の一つです。音節ごとに入力する手間を大幅に減らせます。
- 記号を追加する。 強弱記号、アーティキュレーション、ヘアピン、速度記号、オクターブ線、途中での音部記号の変更に対応します。
- 曲の構成を変える。 小節の挿入や削除、リピート記号や1番・2番括弧の追加、組段ごとの小節数の指定などです。
- ページに表示するものを変える。 コード記号、指番号、タブ譜の表示と非表示を切り替えます。
どれも、編集する場所と変更後の状態がはっきりした依頼です。小節番号、左右どちらの手か、何拍目かを示し、どう変えたいかを具体的に伝えるほど、意図どおりに編集されたか確かめやすくなります。「もっといい感じにして」のような依頼でも結果は出ますが、何を基準に確認すればよいかが曖昧になります。
直接編集するほうが早いとき
直す内容が分かっていて、1回のクリックやキー操作で済むなら、直接編集するほうが早いです。たとえば、音が一つだけ半音高いと分かっていれば、ピアノロールで下にドラッグするのは一瞬です。依頼文を入力するほうが時間がかかります。
次のような作業も、手で直すほうが早く進みます。
- タイミングを少しだけずらす。 一つの音符をわずかに前後へ動かすなら、グリッドと見比べながら調整するのが簡単です。
- 音符を左右の手に振り分ける。 一つの音符を左手から右手へ、または右手から左手へ移す操作は、その場ですぐにできます。
- 確認しながら直す。 採譜した楽譜を録音と一小節ずつ照らし合わせるときは、見ている場所をそのまま編集すると作業が途切れません。
手動の編集機能については作成した楽譜を編集する方法で詳しく説明しています。AIの採譜ミスを直す方法では、確認してから修正する手順を紹介しています。実際には、大きな変更や繰り返しの作業は言葉で頼み、個別の細かいところは手で直すという使い分けが便利です。
| 編集内容 | 言葉で依頼 | 直接編集 |
|---|---|---|
| メロディーに歌詞を付ける | 向いています | 音節ごとの入力に時間がかかります |
| フレーズの音を上下に移動する | 向いています | 数音なら手早くできます |
| 見つけたピッチの間違いを一つ直す | 対応できます | たいていはこちらが早いです |
| 一つの音符のタイミングを少しずらす | 対応できます | たいていはこちらが早いです |
| 曲全体のキーを変える | 向いています | クリックの回数が多くなります |
| ホルン奏者用に一つのパートを移調する | 向いています | クリックの回数が多くなります |
| フレーズに強弱記号やアーティキュレーションを付ける | 向いています | 記号が少なければ手早くできます |
| リピート記号や小節を追加する | 向いています | 対応できます |
AIの編集結果を毎回確認する理由
アシスタントは依頼の意味を取り違えることがあります。どんな音にしたいかを知っているのは、依頼した人です。「ここを1オクターブ下げて」という指示だけでは、どの小節の、どちらの手の、どの音符を指しているのかが曖昧です。Annieは依頼を解釈して編集しますが、意図と合っているかは自分で確認する必要があります。
確認は次の順で進めると手早く済みます。
- 変更した小節を見る。 指定した場所が変わり、それ以外の場所には変更がないか確かめます。
- 再生して聴く。 想定した音になっているか聴きます。必要なら再生速度を落としてください。
- 前後も確かめる。 変更した小節の前後が、自然につながっているか確認します。
採譜した楽譜も、このように確認を重ねると信頼して使えるようになります。AIで素早く形を整え、音が合っているかは人の耳で判断します。音楽を作る人とAIの役割については、AIがあっても演奏者に残る仕事でも取り上げています。
AIの編集を取り消す仕組み
AIの編集も、自分で編集したときと同じように、エディターの取り消し履歴に入ります。Annieの変更が意図と違っていたら、取り消してから、依頼をもっと具体的に言い直すか、手で直してください。
元に戻せるので、依頼を試しやすくなっています。書き出すまでは確定しませんし、書き出した後でも、いつでも戻って編集し、もう一度書き出せます。一度に一つずつ依頼し、確認してから次へ進むと、問題があっても1回の取り消しで戻せます。
ChatGPTやGeminiへの依頼との違い
汎用チャットボットは、エディターで開いている楽譜を見たり、直接書き換えたりできません。テキストを扱う仕組みなので、編集に使うには、楽譜のデータをテキストとしてコピーし、変更を依頼して、結果を貼り戻します。その後、すべての音符を確かめる必要があります。言語モデルは、見た目はもっともらしくても内容が間違っている楽譜データを返すことがあるためです。この制約は、ChatGPTで楽譜を作れるかとGeminiで楽譜を作れるかで詳しく説明しています。
エディター内のアシスタントは、楽譜そのものを編集します。変更は五線譜とピアノロールに表示され、再生して聴くことも、1回の操作で取り消すこともできます。汎用チャットボットは、音楽理論の説明や練習計画の提案には役立ちます。ページ上の音符を実際に変えるなら、エディター内のアシスタントが向いています。
編集を進める手順
- 録音を採譜するか、MIDIまたはMusicXMLファイルを読み込みます。画像ではなく、編集できる楽譜から始めます。
- 録音と照らし合わせ、直したいところを控えます。
- 言葉で説明しやすい変更をAnnieに一つずつ依頼し、その都度結果を確認します。
- 細かく正確に調整したいところは、手で直します。
- 意図した音になったら、PDF、MIDI、MusicXMLに書き出します。別のソフトで楽譜の体裁を仕上げる場合は、MuseScore、Sibelius、FinaleでMusicXMLを開く方法で受け渡しの手順を確認できます。
関連ガイド
- 手で編集する方法は、作成した楽譜を編集する方法とAIの採譜ミスを直す方法で説明しています。
- 汎用チャットボットと音楽については、ChatGPTで楽譜を作れるかとGeminiで楽譜を作れるかを参照してください。
- 音楽を作る人とAIの役割については、AIがあっても演奏者に残る仕事で取り上げています。
よくある質問
AIで楽譜を編集できますか?
はい。楽譜エディターに組み込まれたAIアシスタントなら、変えたい内容を普段の言葉で伝えると、楽譜を編集できます。SongscriptionのアシスタントはAnnieです。無料アカウントも含め、ログインすれば使えます。別のキーへの移調、拍子記号の変更、歌詞や強弱記号の追加、リピート記号の挿入などを依頼できます。Annieが楽譜を編集したら結果を確認し、必要なら取り消します。
AIに任せるほうが、手で楽譜を編集するよりよいですか?
どちらが早く正確かは、編集の内容で変わります。歌詞の追加やフレーズの移動など、言葉では簡単に説明できても、クリックで進めるには手間のかかる変更はAIへの依頼に向いています。直したい音符と拍が分かっているなら、直接編集するほうが早く、狙いどおりに直せます。実際には、大きな変更はアシスタントに任せ、細かいところは手で直すという使い分けが一般的です。
AIが編集した内容は取り消せますか?
はい。Annieの編集も、自分で編集したときと同じ取り消し履歴に入ります。意図した結果にならなければ取り消して、依頼を言い直すか、手で直せます。書き出すまでは確定しないので、依頼を試し、再生して確かめてから元に戻せます。
ChatGPTで楽譜を編集できますか?
エディター内の楽譜を直接編集することはできません。汎用チャットボットは、エディターで開いている楽譜を見たり書き換えたりできません。読み書きできるのは、貼り付けたテキストだけです。編集に使うには、楽譜のデータをテキストとしてコピーし、変更を依頼して、返ってきた内容を貼り戻す必要があります。その間、音符を一つずつ確かめなければなりません。エディター内のアシスタントなら楽譜そのものを編集するので、その場で見て、聴いて、取り消せます。
試すには、採譜した楽譜を開き、移調やキーの変更、強弱記号の追加をAnnieに依頼してください。AI楽譜エディターを見る。