チュートリアル楽譜Andrew Carlins•読むのに約8分

曲からナッシュビルナンバーのコード譜を作る方法

ナッシュビルナンバーなら、同じコード譜でどのキーでも演奏できます。ただ、コード譜作成アプリを使うにも、まず耳でコードを聴き取って数字を入力する必要があります。録音からコードを自動で調べて、数字のコード譜にまとめる方法があります。

録音からコードとキーを自動で調べ、バンドがどのキーでも演奏できるように数字へ置き換えて、ナッシュビルナンバーのコード譜を作る流れ

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ナッシュビルナンバーのコード譜は、どんな曲でも二つの手順で作れます。まず曲のコードとキーを調べ、次に各コードをスケール上の位置を表す数字に置き換えます。数字にする作業は簡単です。キーがCなら、Cのコードは1、Fは4、Gは5で、ほかのコードも同じように番号を付けます。時間も聴き取りの力も必要なのは、その前に録音からコードとキーを調べる部分です。今では、この作業を採譜ツールに任せられます。

JotChordやNashville Numbersなどのコード譜作成アプリは、曲を聴いてコードを調べるものではありません。入力済みの数字を見やすく並べるためのアプリなので、コードの聴き取りは自分でする必要があります。録音を採譜してコードとキーを自動で調べてから数字にすれば、作業全体が数分で済みます。

ナッシュビルナンバーのコード譜とは

ナッシュビルナンバーのコード譜は、一般的なコード譜のコード名を数字に置き換えたものです。各コードのルートが、曲のキーを基準にスケールの何番目にあるかを書きます。トニックコードは必ず1です。そこからスケールに沿って数え、1〜7の数字を使います。1950年代にナッシュビルのスタジオミュージシャンが、セッション中に素早く譜面を書くために考案しました。今ではスタジオでのセッションの定番で、教会の礼拝で演奏するチームでもよく使われています。

広まった理由は、譜面が特定のキーに縛られないことです。コードを固定の音名ではなく、キーを基準にした位置で書くので、同じ紙をどのキーでも使えます。今夜は歌い手に合わせて全音上げることになっても、書き直しは要りません。1はトニック、5はドミナントのままです。バンドの各メンバーが数字を新しいキーのコードに読み替え、その場で移調して演奏します。移調と同じ考え方ですが、演奏しながら頭の中で読み替えられるように作られた譜面です。

一般的なコード譜との違いは、読みやすさとキーの変えやすさにあります。英字のコード譜は見てすぐに読める一方、そのまま使えるキーは一つです。数字のコード譜は読むのに少し時間がかかりますが、書き換えずにどのキーでも使えます。週ごとに歌い手が変わり、それに合わせてキーを変えるバンドには、数字のコード譜が向いています。礼拝のバンド演奏で定番になっているのも、こうした理由からです。

数字への置き換えより、コードの聴き取りに時間がかかる理由

キーとコードが分かれば、数字への置き換えは単純な作業です。各コードのルートをスケールの音度、つまり何番目の音かに対応させれば終わります。付け方そのものは、午後に数時間取り組めば覚えられます。習得に時間がかかるのは、その前の段階です。録音を聴いて、実際に鳴っているコードと曲のキーを判断する必要があります。さまざまなジャンルで素早く正確に聴き取れるようになるには、何年もの耳のトレーニングが必要です。

コード譜作成アプリを使うときも、この作業は残ります。JotChordやNashville Numbersは、入力した数字を見やすく配置するのが得意です。ただ、どちらも曲を聴き取ってはくれません。録音を聴きながらキーを探し、コードを一つひとつ耳で拾って入力します。アプリが担うのは譜面を整える部分で、採譜は自分でする必要があります。コードの聴き取りに時間がかかっているなら、数字の配置を整えるだけでは作業時間は短くなりません。先に聴き取りをツールに任せて、その結果を譜面にまとめます。

録音からコードとキーを調べる

録音を採譜ツールに読み込ませると、音符、コード、キーを自動で検出できます。Songscriptionでは、音声ファイルをアップロードするか、動画のリンクを貼り付けます。譜表の上にコード記号が付いたリードシートと、検出したキーが出力されます。MIDIと、操作できるピアノロールも付いています。再生速度を落として、聴いて違和感のあるところを確かめられます。音符を入力する必要はなく、番号を付ける前にブラウザでコードを修正できます。

数字の基準になるのがキーなので、コードだけでなくキーも正しく把握する必要があります。キーを間違えると、譜面全体を別のトニックに基づいて番号付けしてしまいます。自分でも確かめたいときは、曲のキーとBPMを調べる方法で判断の手がかりを紹介しています。コードの一覧を見て、曲が繰り返しどのコードに落ち着くかを確かめると、たいていはキーが見えてきます。録音からコード譜を作る全体の流れは、曲のコードを調べる方法を参照してください。

コードを数字に置き換える

曲のキーのメジャースケールを書き出し、1〜7の番号を付けます。次に、コード譜の各コードについて、ルートがスケールの何番目にあるかを確かめます。CメジャーのスケールはC、D、E、F、G、A、Bなので、対応は次のとおりです。

  • C = 1(トニックのメジャーコード。数字だけで書きます)
  • Dm = 2m(マイナー)
  • Em = 3m(マイナー)
  • F = 4(メジャー)
  • G = 5(メジャー)
  • Am = 6m(マイナー)
  • Bdim = 7°(ディミニッシュ)

コードの種類が並ぶ順序は、どのメジャーキーでも同じです。1、4、5はメジャーなので、数字だけを書きます。2、3、6はマイナーなので、小文字のmを付けて2m、3m、6mとします。7はディミニッシュです。これらは、そのキーのスケールにある音だけでできたダイアトニックコードです。数字だけならメジャーを表し、それ以外の種類には記号を添えます。CメジャーのC、Am、F、Gという進行は、1、6m、4、5になります。バンドがCで弾いてもGで弾いても、ほかのキーで弾いても、譜面の数字は変わりません。

キーのスケール外の音を含むコードも、実際のコードの種類を数字に反映します。Cの曲にDメジャーのコードが出てきたら、2mではなく2と書きます。数字だけなのでメジャーだと分かり、このキーで通常出てくるマイナーコードとは区別できます。オンコードも同じ考え方で、ベース音を数字にします。Cのコードでベース音がEなら、1の下に3を置くので、1/3と書きます。

リズムは、数字に簡単な記号を添えて表します。グルーヴが読み取りにくいところにだけ使います。数字をひし形で囲んだら、そのコードを伸ばして響かせる指示です。数字の上の小さな山形は、強く鳴らしてすぐに音を止める指示です。コードの前に小さな斜めの記号を書くプッシュは、拍の頭より8分音符一つ分早くコードを鳴らすことを表します。一つの小節の中でコードの長さが不均等なときは、数字の上に点や短い斜線を付け、拍の配分を示します。多くの譜面では、こうした記号はアレンジ上必要なところにだけ書き込み、全体を読みやすく保ちます。

Songscriptionでできること

Songscriptionでは、完成したナッシュビルナンバーのコード譜を書き出すことはできません。録音を解析してコード、リードシート、キーを自動で出力するところまでを担います。耳で調べるには時間と技術が必要な部分です。あとは、ここまでの手順に沿って手作業で数字に置き換えます。2分ほどで済みます。紙に書いても、数字のコード譜を整えるためのJotChordやNashville Numbersに入力してもかまいません。

短時間で作るには、Songscriptionで曲を採譜してコードとキーを調べます。結果に表示されたキーを確認し、コードを1〜7の数字に置き換え、アレンジに必要なリズム記号を添えます。時間のかかる耳での聴き取りをツールに任せれば、残るのは数字への置き換えです。コード譜を作る流れを先に通して確認したい場合は、曲のコードを調べる方法を参照してください。実際に作るときは、音声から楽譜を作るページでコードとキーを調べ、その結果を数字に置き換えます。

よくある質問

ナッシュビルナンバーとは何ですか?

コードをCやGなどの英字ではなく、数字で書く方法です。曲のキーを基準に、コードのルートがスケールの何番目の音かを数字にします。1はトニック、4はサブドミナント、5はドミナントで、数字は7まであります。特定のキーのコード名を書かないので、同じ譜面をどのキーでも使えます。バンドは数字を読み、歌い手に合うキーに置き換えて演奏します。1950年代にナッシュビルのスタジオミュージシャンが考案した方法で、今ではスタジオでのセッションの定番です。教会の礼拝で演奏するチームでもよく使われています。

コードをナッシュビルナンバーに置き換えるには?

まず曲のキーを調べ、そのキーのスケールに1〜7の番号を付けます。次に、各コードのルートが何番目の音かを確かめます。CメジャーのスケールはC、D、E、F、G、A、Bなので、Cが1、Dが2、Eが3、Fが4、Gが5、Aが6、Bが7です。Cのコードは1、Fは4、Gは5になります。コードの種類も数字に添えます。メジャーキーでは2、3、6のコードはマイナーなので、2m、3m、6mと書きます。7はディミニッシュです。1、4、5はメジャーで、数字だけを書きます。

ナッシュビルナンバーのコード譜は、どのキーでも演奏できますか?

はい。どのキーでも同じ譜面を使えるのが、この方法の狙いです。数字が表すのは特定の音名ではなく、キーを基準にした各コードの位置です。歌い手が全音上げたいと言っても、譜面を書き直す必要はありません。1はトニック、5はドミナントのままなので、各メンバーが演奏しながら新しいキーのコードに読み替えます。直前にキーが変わることのあるスタジオや礼拝の演奏チームで使われるのも、このためです。

Songscriptionからナッシュビルナンバーのコード譜を書き出せますか?

Songscriptionからナッシュビルナンバー形式で直接書き出すことはできません。Songscriptionは録音を採譜し、コードとリードシート、キーを出力します。ここを自分の耳で調べるには、聴き取る力が必要です。数字への置き換えは手作業ですが、キーとコードが分かっていれば数分で終わります。時間がかかり、聴き間違いも起きやすいコードの聴き取りをSongscriptionに任せれば、あとは紙に数字を書くか、JotChordやNashville Numbersなどのコード譜作成アプリに入力するだけです。

著者について

Andrew Carlins

著者

Andrew Carlins

Songscription共同創業者・CEO

アンドリューは、弾きたい曲の楽譜が見つからないことにうんざりしていた音楽仲間数人と、スタンフォード大学でSongscriptionを共同創業しました。子どもの頃からピアノとバリトンサクソフォンを演奏し、ミュージカルの舞台にも立っていました。もう何年も舞台には立っていませんが、今も腕は鈍っていないつもりです。録音から音を拾って楽譜にすることについて書いています。

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