チュートリアル採譜Andrew Carlins•読むのに約10分

好きな曲をピアノでカバーする方法

ピアノでカバーするなら、まず曲の仕組みを知るところから始めます。コードとメロディーを調べ、両手に振り分けて、自分らしいアレンジにまとめていきます。

好きな曲をピアノでカバーする方法

曲をピアノでカバーするには、まずコードとメロディーを調べます。左手でコード、右手でメロディーを弾き、リズムや強弱、自分なりの工夫を加えていきます。楽譜が読めなくても始められます。曲の仕組みが分かると、楽譜の音を一つひとつ追うだけでは気づかなかったアレンジも考えやすくなります。

手作業でアレンジを組み立てる代わりに、Songscriptionで好きな曲のピアノアレンジを生成する方法もあります。難易度も指定できます。

ステップ1:曲をよく聴く

鍵盤に触れる前に、曲を何度かじっくり聴いてください。元の曲をどれだけ理解しているかで、カバーの仕上がりも変わります。キー、曲を支えるコード、その上に乗るメロディーを聴き取ります。Aメロやサビ、ブリッジがどんな順序で現れ、どこで繰り返されるかという構成も確かめます。

ポップスでは、曲全体を通していくつかの決まったコードが繰り返されることがよくあります。一つのセクションが分かれば、曲の大部分をつかめることもあります。速すぎて聴き取れないところは、ピッチを変えずに録音の再生速度を落とすと、細かい音まで聴き取りやすくなります。音数の多いフレーズや素早いコードの切り替わりも、分けて確認できます。弾き始める前に、頭の中で曲の見取り図を作っておきます。

ステップ2:コードとメロディーを調べる

曲の全体像がつかめたら、カバーの土台になるコードとメロディーを調べます。コードを調べる方法はいくつかあり、手早さと正確さに違いがあります。

  • コード掲載サイトで曲を検索するのが、いちばん手早い方法です。たいていは誰かがコードを投稿しています。ただし、間違っていることもあるので、録音と聴き比べて確かめます。
  • ベース音と各コードの種類を聴き分けられるなら、耳コピが最も確実です。慣れるまでは時間がかかりますが、どんな曲にも使え、音を聴き取る力も身につきます。
  • コード検出ツールは、音声を解析してコード名を表示するソフトです。手早さと正確さのバランスを取りたいときに使えます。

メロディーも耳コピで覚えます。聴き取りにくければ、録音をゆっくり再生してください。コードとメロディーを別々に探す手間を省くなら、録音を直接楽譜にする方法もあります。Songscriptionでは、両方をまとめて採譜できます。曲全体のピアノアレンジを自動生成する方法もあります。コードとメロディーをもとに自分で組み立てなくても、弾ける形になったカバーを使えます。

コードだけを調べたいときは、好きな曲のコードを調べる方法を参照してください。自分でアレンジを考える手順は、曲をピアノ用にアレンジする方法で説明しています。

ステップ3:両手を合わせる

左手でコードやベース音、右手でメロディーを弾くのが、覚えやすい基本の分担です。最初はできるだけシンプルにします。コードが変わるたびに左手で和音をまとめて押さえ、その上で右手のメロディーを弾きます。

安定して弾けるようになったら、左手を分散和音に変えられます。コードの音を一度に鳴らす代わりに、一つずつ順番に弾く形です。覚える音を増やさずに、伴奏に動きをつけられます。両手がかみ合うようにするには、まず和音をまとめて押さえる形でさらい、慣れてから伴奏を変えると取り組みやすくなります。

両手で弾くときは、思いどおりの音が出ているかも確かめます。Anything Pianoでは、iPhoneやiPadにピアノロールを表示できます。両手を合わせて弾く音をマイクで聴き取り、正しく弾けた音に印がつきます。録音する前に、両手を合わせる練習に使えます。運指の表示をオンにすると、各音をどの指で弾くかもピアノロールに表示されます。

ステップ4:自分らしくアレンジする

コードとメロディーをそのまま弾く形ができたら、好みに合わせて変えていきます。まずは演奏する速さやリズムの感じを変えてみてください。速い曲をゆったりしたバラードにすると、曲の印象が大きく変わります。左手のコードを流れるようなアルペジオにしたり、ベースやメロディーにオクターブ違いの音を重ねて厚みを出したりする方法もあります。

強弱にも変化をつけます。Aメロは控えめに、サビは厚みを出して弾くと、曲に抑揚が生まれます。メロディーに入る前に雰囲気を作る短いイントロや、曲を締めくくるアウトロを加えることもできます。どれも、新しいコードを足さずにできる工夫です。

ステップ5:弾きやすくして難易度を合わせる

きれいに弾くのが難しいところは、曲を諦める前に音を減らしてみてください。音数の多いコードやテンションコードを、基本となる3音のトライアドに置き換えます。ハーモニーを保ちながら、手が届きにくい音を減らせます。左手の速い分散和音は、ベース音1音や、和音を一定のリズムで鳴らす形に変えます。右手のメロディーは残すと、元の曲だと分かる形を保てます。メロディーとベースの間の声部も、曲への影響が小さい音から減らします。

この調整をSongscriptionに任せることもできます。ピアノアレンジを生成するときに、始めたばかりの人向けに音を減らしたものから、省略のないアレンジまで難易度を選べます。自分で音を減らす作業をせずに、今のレベルに合った形から始められます。詳しい手順は、好きな曲のやさしいピアノアレンジを作る方法で紹介しています。

カバーを録音する

カバーが手になじんだら、録音して残すのもおすすめです。静かな部屋で弾き、ピアノの音がはっきり録れる距離にマイクを置きます。スマートフォンでもかまいません。大きな音を出したときに音が割れない位置に調整してください。

本番の録音前に、何度か通して弾きます。次の音を考えなくても弾けるようになってからのほうが、よい演奏を録れることが多いからです。曲を覚える時間を短くしたいときは、AIを使ってピアノの曲を早く覚える方法も参考になります。好きな録音をピアノの楽譜にして、曲の仕組みを調べたり、自分のアレンジに生かしたりすることもできます。

よくある質問

曲をピアノでカバーするには、どうすればいいですか?

まず曲をよく聴き、キー、コード、メロディー、曲の構成をつかみます。コードとメロディーは、コード掲載サイトで調べる、耳コピする、コード検出ツールを使う、録音をそのまま楽譜にするといった方法で確認できます。左手でコード、右手でメロディーを弾き、リズムや強弱をつけます。そこにアルペジオやオクターブ、イントロ、アウトロなどを加えて、自分なりに仕上げます。楽譜が読めなくても始められます。

ピアノでカバーするには、楽譜を読める必要がありますか?

楽譜が読めなくても弾けます。コード記号と耳コピしたメロディーをもとに、五線譜を使わずにカバーを作るピアニストも多くいます。左手で弾く音はコードから分かり、メロディーは耳コピや採譜で調べられます。細かいところまですべて書き留めたいときは楽譜を読めると役立ちますが、カバーを始めるための条件ではありません。

曲のコードはどうやって調べますか?

よく使われる方法は4つあります。コード掲載サイトで曲を検索すると手早く見つかりますが、必ずしも正確ではありません。ベース音と各コードの種類を聴き分けられるなら、耳コピが最も確実です。コード検出ツールを使う方法もあります。録音を楽譜にすれば、コードとメロディーをまとめて確認でき、一つひとつ耳で探る手間を省けます。

曲をピアノで弾きやすくするには、どうすればいいですか?

難しいところは、コードを基本的なトライアド(三和音)に置き換えます。左手も、速い分散和音からベース音1音や和音を一定のリズムで鳴らす形にすると弾きやすくなります。右手のメロディーは残し、手が届きにくい内側の音を減らしてください。元の曲らしさを保ちながら、実際に弾ける形にまとめます。Songscriptionでは、この調整を自動でできます。難易度を選ぶと、そのレベルに合わせて弾きやすくしたアレンジが生成されます。

コードやメロディーを1音ずつ調べる手間を省くなら、録音をアップロードして、カバーのもとになる楽譜を作れます。

著者について

Andrew Carlins

著者

Andrew Carlins

Songscription共同創業者・CEO

アンドリューは、弾きたい曲の楽譜が見つからないことにうんざりしていた音楽仲間数人と、スタンフォード大学でSongscriptionを共同創業しました。子どもの頃からピアノとバリトンサクソフォンを演奏し、ミュージカルの舞台にも立っていました。もう何年も舞台には立っていませんが、今も腕は鈍っていないつもりです。録音から音を拾って楽譜にすることについて書いています。

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